PCR検査体験記(後編)
2020.07.19
今回も結婚相談所とはなんの関係もないブログです。
カウンセラー那須の個人的な体験記の続編となりますので、ご興味のある方だけお読みくださいましたら幸いです。
(前編をお読みでない方は、先に前編をお読み頂くことをお勧めさせて頂きます)
無事に帰宅を許されまして、私は2階、妻は学習塾の教室がある1階で、家庭内別居状態で検査結果が出るまでの間を過ごすことになりました。(事前に家の中で接触せずに暮らせるように準備をしてくれていました。心優しい妻です…。)
ひとまず、1週間ぶりに自宅に帰れたので一安心です。
もう腹を括って待つしかありませんので、さっさと床につきましたが、まんじりともせず翌朝を迎えることとなりました。
自宅での自粛中は、常にマスクをして(寝る時もしました)いちいち手を消毒して、極力行動範囲を狭くしてとにかく菌を撒き散らさないように注意を払いつつの生活です。
検査結果がもたらされるまでの間の、コロナ感染疑惑者としての生活は、ストレスで別の病気を発症するのでは?と思うほど沈鬱です。
「午後には電話で検査結果をお知らせします」と聞いていましたが、3時になっても、4時になっても一向に電話はかかってきません…。
もしかして結果を知らされるのが遅いのは、既に陽性反応が判明していて、入院先の確保や移動方法などについて検討しているせいではないのか?などと、また悪い方へと考えが巡ります。
田辺市では収束後初の感染者になるわけですから、いやがおうにも注目されることは間違いありませんので、その後の身の振り方にも考えは巡ります。(後で妻からは、自宅にかかってくる誹謗中傷の電話に対する対応を準備していたと聞かされました)
気が気じゃありませんので、3回も病院に確認の電話を入れてしまいましたが、その都度「まだ結果は分かりません」という回答です。3回目の電話で「このまま今日連絡が無く、明日が土曜日なので月曜日まで連絡が無いということはないですよね」とお尋ねしたところ、「正直どうなるか分かりません、月曜日にはならないでしょうけど、明日になる可能性はあるかも分かりません」と言われるではないですか!「オーマイガー!」
この状況が更に1日延長されるとは…。
ストレス値が最高潮になってきた夕刻過ぎ、ついに待望の電話がかかってきました!
時刻は17時44分です。
こちらから三回もかけていますので、見慣れた電話番号です!
心臓の鼓動は最高潮! 昨日よりも血圧は上がっているでしょう!
「PCR検査の結果をお知らせします。結果は陰性でした。感染はしていませんでしたのでご安心ください」
パンパカパーン♪パンパンパンパカパーン♪
後になっては、みのもんたばりに結果を焦らしてくれてたら、この瞬間はもっと盛り上がったのにと思いましたが、実際に焦らされてたら高血圧で卒倒していた事でしょう!
最後までお読み頂いた皆様、どうもありがとうございます。
これで、私も晴れて、普通の平和な世の中に帰れることができます。最後までお付き合いどうもありがとうございました(涙)
とにかく、今はすべての方に感謝しかありません。
「感謝しかないですよ~!感謝しか…!」(宮迫風)
晴れて潔白が証明されましたので、早速祝宴の準備に入らなければなりません!「ビールとワインとつまみと…、奮発して刺身も買わなくちゃ~♪」
追記
ここで、地方でのPCR検査の手順について、改めましておさらいさせていただきたいと思います。
今後、PCR検査を受けたいと考えられる方がいらっしゃったらご参考にして頂ければ幸いです。
まず、感染拡大地域への移動があった方や、感染者との接触が疑われる方は、自費でのPCR検査を予約して受けることができます。
私の場合は和歌山県和歌山市の労災病院で予約を受け付けてくれましたので、他の地域でも労災病院は受け付けてくれるのではないでしょうか。(定かではありませんので申し訳ありませんがお調べください)
自費でのPCR検査の費用は25,000円で、こちらは、無症状の方に限られます。(こちらも地域や医療施設によって違いがあると思いますので事前にお問い合わせください)
発熱・咳・倦怠感・下痢症状・喉痛などの症状がある場合は、保険診療扱いとなりますので、費用は大幅に安くなります。(私の場合はなんと1,000円でした!安っ!)
症状に応じた各診療科で診察を受けたあと、医師の判断でPCR検査が必要かどうかの判断がされます。ですので、PCR検査のための検体採取が受けられる病院で診察をすればその場で検体採取をしてもらえる可能性が高いかと思いますが、検体採取用のキットなどの設備のない医療施設では、後日別の医療機関で採取ということになるかと思います。
私の経験上では、症状は隠さず正直にお伝えするべきだという事を学びました。
無症状の自費検査でしたら簡単な問診だけで、すぐに検体の採取ができますので、さっさと終わらせたいという気持ちはよく分かりますが、待ち合いなどでの他者への感染リスクもありますので、きちんと症状をお伝えして病院の指示に従わなければなりません。きちんとお伝えすれば、待ち合いも他者との接触が無い場所を用意してくれるようです。
検査をする為の検体の採取は、あっという間に終わります。
私の場合は喉に綿棒の長いような物を擦り付ける作業でした。(痰の採取も一般的だそうです)
検査結果が出るまでは、基本的に他者との接触は避けなければなりません。無症状でも自分の意思でPCR検査を受けていながら、結果が出る前に自分は大丈夫だろうと、他者と会食などをして後に感染が判明した場合は、非難されても仕方がないかと思います。
結果が出るまでは公共の交通機関を使用せずに移動して、自宅で粛々と待機をする。ということになります。
私が結局一番怖かったことを整理してみますと、「自分自身が他者への感染拡大の原因になる」ということと「自分の感染によって所属する会社や家族、接触者に多大な迷惑がかかる」という事実です。
自分自身だけが重症化したりあるいは亡くなってしまうという事は、これはしょうがないと受け入れられますが、他者に迷惑をかけることは耐えられません。
自分が感染の可能性を背負ってしまった事で、上記の恐怖を骨身に染みるほど痛感しました。それまでは、地方での生活ということもあり、「自分にはあまり関係の無い事」というような他人事の意識でした。連日のマスコミの報道も「大袈裟」「しつこい」などの印象を持っていましたが、自身が関連する事でその意識は大きく変わります。
そして私は心からこう思います。
感染が疑われる人や実際に感染してしまった人に対して、偏見や差別的な意識などを絶対に持つべきではない!
日本人の性質上「他者への迷惑」は誰もが耐えられない事かと思いますので、その重圧に一人耐えている方に対して差別や中傷をするなんて、どれだけ心無い仕打ちかと思います。
医療従事者の方々への感謝の気持ちも、改めて声を大にして申し上げたいと思います。
感染リスクのある中、患者に対して分け隔てなく優しく接してもらえる姿勢には本当に頭が下がります。
患者が安全に治療が受けられるように最善の努力を常にしてくれて、安心して医療施設に通院できる現状も、今までは当たり前のように思っていましたが、その為には私たちの知らない所で様々な気配りや処置を行なってくれているのです。
今回の事を通じて、医療従事者の皆様には改めて崇敬の念を強くしました。
「ホントに感謝しかないですよ~!感謝しか…!」